キヤノン

基礎情報

キヤノン(TYO: 7751)は1937年創業の大手電気機器メーカー。デジタルカメラ、レーザープリンターの世界最大手です。

銘柄分析

キヤノンは日本有数の優良企業として知られています。個人向け、法人向けの両方で高いブランド力を持っていることが最大の強みです。例えば、高級カメラ市場ではニコンやソニーと並んで世界最大手となっています。世界中で観光客はこれから益々増えていくことは間違いなく、スマートフォン付属のカメラを卒業した旅行客はキャノンの一眼レフやミラーレス一眼へ手を染めるでしょう。素晴らしいカメラを一旦手にすると消費者は、キャノンのレンズを買い求めるようになります。一方、法人向けブランドとしてはレーザープリンターやオフィス機器が有名です。ここ数年は業績が頭打ちとなっていることから、新たな成長ドライバーへの投資が期待されます。

業績の推移

業績の推移は成熟企業そのものです。売上、営業利益、純利益ともにほぼ横ばいです。営業利益率は10%前後を行き来しています。

BPSとEPSの推移

1株あたり純資産(BPS)と1株あたり利益(EPS)は横ばいです。成熟企業として安定しています。

配当と配当性向の推移

直近では増配の機会が訪れていません。減配リスクは感じられず、よく言えば高配当で安定していると言えるのかもしれません。

自社株買いと総還元性向の推移

総還元性向は配当性向に自社株買いに要した支出分を加算したものです。キヤノンの株主還元政策は配当金によるところが大きいです。しかし、自社株買いも頻繁に実施しており、日本企業では珍しく株主還元に積極的な企業の一つとして有名です。事実、利益のほとんどを株主還元していることがグラフから明らかです。

キャッシュフローの推移

業績の推移と同様に、営業CFも安定した水準を維持しています。営業CFに対して三分の一程度が投資CFです。営業CFMは営業利益率と同様に10%~15%で安定しています。今後も安定した配当金の支払いが期待できるでしょう。

収益性と財務健全性の推移

株主資本利益率(ROE)は5%から10%で安定しています。日本を代表する企業として、ROEの向上に努めて頂きたいと考えます。また、自己資本比率も高い水準を維持しており、レバレッジを抑えた経営と言えます。借り入れを抑えた上で、無理のない経営を好む伝統的な日本企業らしさが見て取れます。

株価と投資指標の推移

投資方針

株主還元を重視する日本企業には珍しいタイプの優良銘柄。業績は成熟企業の様相を呈しており、配当マシーンとして片隅に置いておきたい銘柄です。一方、配当と株価は必ずしも右肩上がりを継続していません。連続増配企業への積み立て投資と比較優位がないことから、買い増しの予定はありません。株価が高止まりすることがあれば、売却益を連続増配企業へ向けることも検討したいと思います。

投資実績

過去の投資実績や配当履歴を掲載しています。取引ごとの投資判断については個別記事でご紹介しています。

配当履歴

日付配当金YOC株数投資額
2013年3月28日1,5732.50%2563,028
2013年8月23日1,3002.06%2563,028
2014年3月28日1,3002.06%2563,028
2014年8月23日1,3002.06%2563,028
2015年3月28日1,7002.70%2563,028
2015年8月23日1,5002.38%2563,028
2016年3月28日1,5002.38%2563,028
2016年8月23日1,8752.97%2563,028
2017年3月28日2,9892.20%50136,095
2017年8月23日2,9892.20%50136,095
2018年3月27日3,3882.49%50136,095
2018年8月27日3,1882.34%50136,095
2019年3月29日3,1882.34%50136,095
2019年8月26日3,1882.34%50136,095
2020年3月30日3,1882.34%50136,095

取引履歴

日付取引取得単価株数投資額
2012年7月30日買付2,521.122563,028
2016年8月8日買付2,922.682573,067
2020年2月10日売付2,904.44-50-145,222
合計--0-9,127

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