2018-03-06

アセアン株はETFで持つべきか?

著名個人投資家が東南アジア諸国への投資について取り上げていて話題になっています。米国株投資家のたぱぞうさんがマレーシアのETFについて取り上げ、バフェット太郎さんがベトナムのETFについて取り上げています。

ご存知の通り、私はETFを保有していません。投資ファンドの「気まぐれ」で繰り上げ償還された苦い経験が未だにトラウマとなっていることは前回書いた通りですが、個別銘柄を自分で選んで保有することが好きなのが大きな理由です。

アジアの世紀への投資

とは言え、前述のたぱぞうさんの記事にもありますが、新興国のマクロ経済の成長への期待からETFを通じて分散投資することは一定の合理性があると考えています。世界の様々な国を歩いてみましたが、2050年頃まではアジアの世紀という実感を持っています。そして2050年以降はアフリカの世紀です。ヨーロッパは何だかんだで現状維持。アメリカは世界と喧嘩しながら少しずつ成長を続けるのだと思います。

人口増加だとか、良質な労働人口がアジア経済を成長させるとエコノミストは説明します。こうした説明は説得力はありますが、実際に歩いてみて、国と人々の可能性を感じることが投資への自信となります。ヨーロッパの暗い空模様のような雰囲気。アメリカの貧富の差を反映した社会の緊迫感。アフリカのまだまだ潜在能力を生かしきれていない感覚。その中で東南アジアの伸び盛りの雰囲気は別格だと思います。

ASEANの個別株投資では株主割当増資が受けられない

日本の証券会社でも東南アジア諸国の株式を取得することができます。しかし、残念な点もあるので注意が必要です。私が経験した残念な点は、株主割当増資などの特権を受けられないこと。

インドネシアの飲料水会社トリバニャンチルタ(ALTO)というマイナーな銘柄を以前保有していました。この会社が株主割当増資を実施したのですが、日本の証券会社では強制的に現金換算され、少額の現金を受け取ることに。長期投資を考えている私にとっては、少額の現金を受け取るより、圧倒的に有利な条件で追加投資(増資)したいわけです。増資ですから、株価は暴落します。受領した現金以上の暴落に見舞われるわけですから、一気に利益が飛びました。本来であれば有利な条件で追加取得できたはずが、大きなマイナスとなったわけです。

こういう事情も踏まえ、ETFで広く分散させておくことも良い考えだと感じます。

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