投資信託への積立投資を止めた理由
私は個別株を中心に運用しています。一部のETFへ投資することはあるかもしれませんが、今後も個別株中心の投資方針に変わりはないでしょう。そんな私ですが、投資信託へ積立投資をしていた過去があります。投資信託から手を引いた理由についてお話ししたいと思います。
投資信託は少額での分散・積立投資が魅力
私は2010年から給与収入を投資に回すようになりました。当初は色々試してみようと思い、楽天証券で投資信託の自動積立などもやっていました。投資資金の乏しかった私にとって、1万円程度から購入できる投資信託は買いやすい金融商品だったのかもしれません。当時はETFもなかったので、少額で分散投資ができるのが投資信託の大きな魅力でした。
買っていた銘柄は、日経225インデックスファンド(MHAM・日興)、トヨタグループ株式ファンドを合わせて6万円程度。毎月1,000円ずつドルコスト平均法で恐る恐る積み立てていたのを覚えています。
また、当時から東南アジア諸国の可能性に目を付けていた私は、イーストスプリング・インドネシア株式オープン、ING・インドネシア株式ファンド、ベトナム・カンボジア・ラオス3国成長株ファンドといった投資商品へも毎月積み立てていました。日本から個人投資家が直接投資することが難しかった時代です。東南アジア諸国の企業へ投資できる貴重な選択肢が投資信託でした。
投資信託を止めた後ろ向きな理由
私は2010年に投資信託を始めて、2013年に全て解約しています。その後、新たな投資へ踏み切ろうと思ったことはありません。投資信託を止めた理由は、高額な手数料とファンドの解散を経験したことが大きな要素でした。特に、長期投資を念頭に置く私にとって、自分の投資計画に反してファンドが解散してしまう事態は許しがたいことでした。
高額な手数料
投資信託の魅力に気付きつつも、リスクにも気づくことにもなります。手数料の問題。ふと手数料を眺めてみると2-3%。株式投資を勉強すればするほど、3%がいかに大きなロスであるかに気付くようになりました。私が保有していた投資信託の多くは、3%もの手数料を集めて運用するアクティブファンドでした。ノーリスクで投資家から3%の手数料をとることに耐え切れなくなりました。
ファンドの解散
そして、ファンドの解散。岩井証券が発売していたベトナム・カンボジア・ラオス3国成長株ファンドが突然解散することとなりました。20~30年の長期投資を念頭に置いていた私にとって、投資信託が道半ばで解散するということは想定外。世間知らず。全くの勉強不足でした。
投資信託は、ファンドの規模が小さくなれば解散してしまいます。解散時点で評価額がマイナスであれば、損益が自動的に確定されてしまいます。これでは長期投資の計画は頓挫してしまいます。
投資信託を止めた前向きな理由
前向きな理由もあります。楽天証券で東南アジア株を購入できるようになったこと、SBI証券で単元未満株の購入が可能となったこと。これらは投資信託に頼らなくても良い環境を私に提供してくれました。
自分の好きな東南アジア諸国の企業の株式を保有することが可能となったわけです。ファンドマネージャーに手数料を抜かれることもありません。自分の好きな会社の株を自分の意思で買えるのです。投資家としてこれほどの喜びはありません。
そして、単元未満株。投資資金が小さくても、個別株を買うことができるようになりました。日本の個別株は一口100株からが主流ですから、一度に数十万円の投資資金が必要となります。しかし、SBI証券で単元未満株の購入が可能となったことから、自分の好きな個別株を保有することができるようになりました。投資資金が乏しいがためにファンドを買っていた歯痒い思いからの解放でした。
そして、個別株に魅せられたこと。投資信託を止めた理由をいろいろ書いてきましたが、一番大きいのは投資信託よりも個別株が好きだということです。私の場合、これに尽きるのかもしれません。個別株の魅力については別の記事でご紹介しますね。
鶴賀屋文四郎の投資信託の見方
このように私は投資信託を投資対象としていません。投資を推奨しないという意味ではなく、私の趣向に合わないというのが率直なところです。やはり個別株が魅力ですからね。これを言っては元も子もないですね。