資産運用を始めた当初、私はゴールを考えていませんでした。それは単純な問いです。いつまで投資を続けるのか。なぜ資産運用をするのか。その答えを考えたとき、私の投資の時間軸は2050年だと感じました。
私が資産運用をしている最大の理由は、現役時代に意義ある仕事を続けるため。そして、老後の不安を解消するためです。もちろん、生涯投資を続けても良いと思っています。しかし、それはゴールではなく、趣味としてです。投資を続けていると投資が好きになり、銘柄選びで週末が潰れることもあります。投資の目的を忘れがちになる気持ちもわかりますが、投資の時間軸を想定することで運用方法にメリハリが出てきます。
私は2050年にインカムゲインの最大化を目指します。時間を味方につけ、配当再投資を続ける方針です。私の場合は2017年下半期に投資金額が大きくなったことから、投資戦略の転換を具体的に検討することとしました。その結果、キャピタルゲイン重視のバリュー投資から、インカムゲイン重視のポートフォリオへ移行することとなったわけです。
私の投資戦略の変遷を少しご紹介したいと思います。
キャピタルゲイン重視(2010年-2017年)
2010年に本格的な株式投資を始めて以来、割安に放置されている銘柄を見つけて投資する手法を採用してきました。しかし、この手法では定期的な積み立て投資ができません。株価が下落するまで待ち続けなければならないわけです。大きな金額を長期的に運用していくことは難しいとの結論に至りました。
2017年以前のポートフォリオは日本株が大半を占めていました。株価の値上がりによるキャピタルゲインもあり、2017年下半期に運用金額は1,000万円を越えました。市況が好転したことから、バリュー株の多くは割安感を失い、全ての保有銘柄で含み益が生まれました。
一方、配当収入は想像以上に伸び悩んでいました。評価額が1,000万円に対して、年間配当は10万円に満たない水準。保有株を売却しない限り、私が手にする運用益は1%に満たなかったわけです。これでは何のために株を買っているのかわかりません。
機は熟した。そう悟った私は、配当再投資の安定した資産運用への転換を図ったのです。
配当推移
インカムゲイン重視(2018年-)
その結果が2017年11月末時点のポートフォリオに表れています。今後はアメリカのブルーチップ銘柄を中心に積み立てを行います。保有銘柄の数が増えていることに関してはあまり気にしていません。構成比率の低い銘柄の多くは、「打診買い」です。今後、時間をかけて銘柄の動向を追い、優良銘柄の買い増しによって比重を調整していくつもりです。
東南アジア株に関しては、大幅に買い増す予定はありません。新興国で業界シェアトップの企業へ少額で分散投資をしています。これはインカムゲイン重視ではありませんね。この他にもキャピタルゲイン重視の銘柄が一部残っている状態です。